注意一秒、怪我一生。

どんなに刺激的な、或いは見慣れない事であってもそれが日常になると感じていた刺激だなんだというものは感じもせず、考えもしません。

しかし、何かしらの切っ掛けがあれば改めて思うという出来事は人生の中でよくある話でもあります。

先日、北海道で軽RV車が脱輪し、坂道を登っていた4歳の女の子に衝突した事故。

現在出回っている情報では、容疑者男性は事故前にハンドルのブレを感じていて近くの防犯カメラには下車してタイヤの確認を行っている姿が映っている、現場には5本のナット全てが落ちておりナットの緩みが今回の原因と予想される、との事です。

警察では、容疑者が事前に車の不具合を認識していた上で車を走行していたと見て捜査をしているそうです。

オーバーフェンダーであり違法改造車だという話もありますが、正直、改造車云々は余り重要な話ではなく、十中八九この事故はナットの緩みが原因で起きた事故という話です。

本来あってはならない事故ですが、違法改造車であろうが無かろうが、脱輪は起きます。

整備士免許を持っている作業員が作業をしようと人間がやっている以上何かしらのエラーは発生し、事故が発生する可能性は十分にあります。

ただやはり、趣味などで個人的に作業をする方の中には明確にどの作業、工程に対しての必要最低限の作業とはどのレベルなのか、何をするのが正解で何をしてはいけないのかなどが分からずに作業してしまう事例が多くなります。

ジャッキアップの際にジャッキを掛けていい場所とダメな場所、タイヤの組み換えで気を付けなければならない点、取り付けの際に使用するトルクレンチのトルクは幾らか、などなど。

失敗したら取り返しの付かない事案は幾らでもあります。

数年前も大型ダンプが脱輪し、歩道を歩いている男性に後ろから衝突した事故があってその際にも思いましたが、今回の件で慎重にならざるを得ない話であると考えました。

普段仕事をしているとどうしても抜けがちになってしまう『運転者の命を預かり、人生を左右する原因になり得る仕事』という意識を再確認した出来事です。

それではよい一週間を。