窓が開いていれば涼しいもののその涼しさもだいぶ控えめになり、閉め切っていては蒸し暑い。そんな寝苦しい夜まっしぐらな陽気になってまいりました。
今月は月曜日が五回ありますので、五回目、前回の続きでタイヤのトレッド面の、摩耗の話です。
前回も載せていますが、こちらは問題ない状態のタイヤです。
外側の摩耗は、読んで字の如くタイヤの外側だけが異常に摩耗してしまう現象です。
上の画像では左側が外、右側が内として考えます。
外側の摩耗を起こす場合、自動車のアライメント、簡単に言えばタイヤの向きに問題があると言えます。
こうなってしまう原因としてはトーイン(車体を真上から見て、タイヤが内向きになっている)、或いはポジティブキャンバー(車体を正面から見て上が外に傾いている)になっていると、上記のようにタイヤの外側が異常摩耗を起こしてしまいます。
トーはつま先という意味なので、簡単に言ってしまえばトーインとは内向き。
キャンバーは反りという意味で、ポジティブは積極的(この場合、外向的と解釈して)なので、ポジティブキャンバーは苦しい翻訳にはなりますが外反りになります。
余談ですが、アライメントはホイールの整列具合を言い、「アライメントを取る」と言うと、真上からの角度であるトー角、正面からの角度であるキャンバー角の他に、真横からの角度であるキャスター角。この三つを調整する事を言います。
先程の逆。
内側の摩耗はタイヤの内側だけが異常に摩耗してしまう現象です。
内側摩耗を起こしている場合も、車両のアライメントに問題がある可能性が高いと言えます。
原因として考えられるのはトーイン、ポジティブキャンバーの逆で、トーアウトとネガティブキャンバーです。
こちらはトーアウト(車体を真上から見て、タイヤが外向きになっている)、ネガティブキャンバー(車体を正面から見て上が内に傾いている)状態です。
日常的に運転している中で何かしら自車に問題が無い限りトー角のイン、アウトがズレている事は余り無いので見る機会は無いと思いますが、ネガティブキャンバーであれば目にする機会はあるのではないでしょうか。
スポーツタイプの車などでホイールが内股になっている車、あれがネガティブキャンバーです。
再び余談ではありますが、前々回の話で極端に角の摩耗したタイヤの画像を載せました。実はあれもネガティブキャンバーの状態で使用されたタイヤです。
一般的ではないものの、キャンバー角を変えるのは車好きオーナーさんの中では一つのお洒落として行われている事です。
ただ、本来は面で受ける自重を点で受ける形になるので摩耗が非常に早く、一ヶ月もしない内にローテーションかタイヤ交換をしなければならなくなる場合が多々あるので、きちんと管理していないと安全面やコスト面でお勧めできない面もあります。
去年もそうですが、今年も結構な暑さになるとの事で、より一層管理の徹底が必要になります。
事故の無い一年を過ごしましょう。
それでは良い一週間を。